Kaamatanカアマタン 収穫祭
こんにちは、コタキナバル現地ツアー会社のブログです。
コタキナバルは、5月30・31日はカアマタンと呼ばれる収穫祭で祝日です。
Kaamatanとは収穫という意味の言葉ですが、マレーシア語ではなく、サバ州の一大民族であるKadazan-Dusun カダザンドゥスン族の言葉です。
このお祭りは、5月の1ヶ月をかけてお祝いして、そのフィナーレがこの2日間。
神話が残る盛大に行われる収穫祭
ボボヒザン Bobohizan と呼ばれる尼僧が、この収穫祭の日程を決めることが出来ます。これはこのお祭りの重要な役割の一つです。
カダザンドゥスン族がこのお祭りをお祝いし、大切にするには理由があり、それが昔から伝わる神話です。
当時、大飢饉に苦しんでいた村人たちを悲しみ、哀悼を示していた神 Kinoingan 。彼はひなびた土地に栄養分を与えるため、自分の娘だったHuminodunを小さく裁断し、田んぼの上に撒いたといいます。すると、土地が生き返り、米も豊かに実り大豊作になったということです。
苦しんでいた村人たちは救われ、Huminodunの精神はお米に宿り、Bambarayon又はBambazonとして民族間で知られています。
かなりグロテスクな神話ですが・・、彼らにとっては神秘的な神話として今も語り継がれています。
そして、Huminodunの精神を称え最終日にUnduk Ngadauが選ばれます。
Unduk Ngadauとは美人コンテストのことで、ミス・ハーベスト(ミス収穫祭)を決めます。5月の1ヶ月間、各地で選ばれた女性たちがコタキナバルに集まります。そしてその中から選ばれた優勝者は“太陽を浴びた少女”と呼ばれます。
今年は、すでにラマダンに入りイスラム教徒は断食中ですが、一方で多くがキリスト教徒のカダザンドゥスン族はこの収穫祭期間は飲めや歌えで盛り上がります。
多民族国家マレーシアならではでしょうか。
ではでは。
ラマダンが始まりました
こんにちは、コタキナバル現地ツアー会社のブログです。
本日27日からイスラム教徒たちの断食月の始まりです。
6月25日までの30日間は、夜明けから日没までは、一切の食べ物、飲み物を口にしてはいけません。更に厳密に言うと、喉を通る唾液も吐き出さないといけないようです。それ以外に喫煙もダメ。そして、喧嘩、性行為もダメなんです。
それでもダイエット出来ない?
断食と言っても、逆に言えば日没後から日の出までは食べれるので、
その時間にしっかり3食とる人もいるようです。
私の知り合いで、結婚してイスラム教に改宗した人曰く、
年に1回、この期間に体を浄化すると言っています。
彼の場合、食事の量が減るのでこの期間に体重を落とすようですが、
嫁さんは、よくて現状維持みたいです・・。
その要因のひとつがラマダンバザール?!
この断食月の期間だけ、町中にできるマーケットがラマダンバザール。
様々なローカルフードが並び多くの人々で賑わいます。
このバザールへ行くと、あれもこれもとつい沢山買いたくなってしまいます。
緑や赤、黄色などの彩り鮮やかなマレー菓子も売られていて、
みんな大量に買い込んでいる姿を見かけます。
何も買わなくても、見ているだけでも楽しめると思いますので、
この時期にコタキナバルへお越しの際には是非、立ち寄って見て下さい。
開催時間は午後14時過ぎから19時頃まで。
市内散策時に立ち寄り易い町中にも2箇所開催されます。
そもそも断食は5行のひとつ
イスラム教徒にはやらなければならない5行と言うのがあります。
信仰 シャハーダ
礼拝 サラート
喜捨 ザカート
断食 サウム
巡礼 ハッジ
年に1回、断食することはイスラム教徒にとっては大切なこと。
この断食月は1年を354日としたイスラム暦を基準にしているので、
毎年11日づつずれますので、ちょっと早いですが来年の開始は5月16日の予定。
町中にあるマレー系の食堂の多くは日中は閉まりますが、ホテルやレストランでは普通に営業しているので、観光客も同じように食事が出来ないということはありません。
マレーシアあるあるですが、
日没前後の空港は混雑します。何故かというと、食事の開始に合わせて空港職員が席を離れるため。チェックインカウンターやイミグレーションなどでは通常より少ない人数で応対するため、搭乗客の長い列ができる場合も。
そのあたりは理解して、イライラしないで気長に待ちましょう。
ではでは、良い週末を!
ガヤ島の明と暗
こんにちは、コタキナバル現地ツアー会社のブログです。
コタキナバルの沖合にはトゥンクアブドゥルラーマン海洋公園が広がっています。そこは5つの島々から成り、シュノーケリングやダイビングが楽しめます。
多くは無人島ですが、ガヤ島には5つ星クラスのリゾートホテルが3軒建つ華やかな明の部分がありますが、相反する暗の部分もあります。
観光客が安易に行ってはいけない地域
セントラルマーケットの裏にガヤ島行きのボート乗り場があり、
いつも多くの人で混み合って活気があります。
が、ここから観光客がボートに乗ってガヤ島へ行ってはダメです。
危ない目に遭う可能性があり、実際に被害に遭った観光客もいます。
ひったくりなどの軽犯罪程度で済めばいいですが・・・。
ここでボートを乗り降りする人たちは、ガヤ島に住んでいる人たち。
リゾートホテルに宿泊する人やビーチへ遊びに行く人が利用する場所ではありません。
島から買い物や学校に行き来する人たちが利用します。
ライフジャケットを用意しているボートはほとんどはありません。
このボートでかなりスピードを出して10分程で対岸のガヤ島へ到着します。
ガヤ島の東側沿岸には無数の水上集落が広がっています。
そこに住んでいる人口は1万人を越えますが、
正確な数は政府も把握出来ていません。
政府も数が分からない?!
ちゃんとマレーシア国籍を持つ人たちも住んでいますが、
多くがフィリピンからの難民で、無国籍の人たちも多いと聞きます。
約50年程前、フィリピン南部のミンダナオ島に住むイスラム教徒たちが、
紛争から逃れてきたのが始まりのようです。
もちろん真面目に暮らしている人もいますが、
悪の巣窟として、政府が警戒していることも事実。
悪人を匿ったり、違法な取引、特にドラッグに手を染めている住民もいます。
警察の立ち入り捜査では、抵抗にあい警官が重傷を負うケースも。
先月4月には、この沖合のボートから200kgの爆弾が巡回中の警察により押収されました。そのボートの船長と乗組員は逃走中にボートから飛び降り、泳いで陸地に逃れたまま、現在も捕まっていません。
特に、Kampun Pondo ポンド村という場所は危険地帯として知られています。
(上の写真の一番右にある集落)
声をかけられても乗ってはダメ!
このボート乗り場に行くと、船長が「乗るか?」、と声をかけてくることも。
船長は日に何度も往復して一生懸命に人や物資を運んで働いているので、
悪人ではないと思いますが、島に着いて悪人に遭遇しても誰も助けてはくれません。
他とは違うことを体験してみたい、という興味本位で安易な行動はやめましょう。
ガヤ島へ行ってはダメ?
もちろん、そんなことはありません。
豊かな自然が残り、安心して過ごせるビーチもあります。
各リゾートホテルは専用のボートをジェッセルトンポイントから運行しています。
ガヤ島へ行くボート乗り場は以下の3箇所。
ジェッセルトンポイント
ステラハーバーマリーナ
シャングリラ・タンジュンアルマリーナ
これらの桟橋から出るボートは観光客でも安心なポイントに着きます。
今回、改めてガヤ島の危険地帯に関することを書いたのは、
先日、ツアーでお客様をセントラルマーケットへご案内していた際に、
その方たちがこのボートに興味を持たれていました。
事情を説明して、驚かれていましたが、
もし、この方たちが個人でこのマーケットへ散策へ来てたら、、、
ひょっとしたら乗っちゃってたかもしれません。
そこで、少しでも注意喚起が出来ればと。
ではでは。